ブリーディング・その47=遺伝性疾患:水晶体脱臼

目には水晶体と呼ばれるカメラのレンズと同じ役目をする器官があり、チン氏帯という細かい糸によって眼球内で支えられています

このチン氏帯の断裂によって水晶体が正常な位置から外れてしまった状態が水晶体脱臼です

前房内や硝子体内に落下した場合を水晶体脱臼といい、完全には脱臼しておらず、一部支えを失って下方に沈んだ場合は亜脱臼と呼ばれます

また、水晶体が眼内の前方にある前房内に外れた場合を「前方脱臼」、後方にある硝子体腔に外れた場合を「後方脱臼」といいます

多くは後者の「後方脱臼」になります

先天性・遺伝性の水晶体脱臼はプードルでよく見られ、眼球構造の奇形や発育不全が原因になっていると考えられています

また、眼球打撲など外傷性で起こる場合や眼球内の腫瘍や炎症(ぶどう膜炎)、白内障、緑内障に続発して起こる場合もあります

水晶体の脱臼だけでは、特に症状を示さないこともありますが、水晶体脱臼が原因となって眼圧が上がり、緑内障が起こることがあります

緑内障やぶどう膜炎を伴う場合には、激しい目の痛みや充血、角膜の炎症や白濁(角膜浮腫)等が見られ、症状が悪化すると視力が低下し失明することもあります

先天性・遺伝性の場合は発症の予防は難しいので、早期発見することで、緑内障などの続発する疾患を防ぐことに努めるようにしてください

眼球内の腫瘍や炎症(ぶどう膜炎)、白内障、緑内障などの疾患で、2次的に水晶体脱臼が起こりやすいことが知られていますので、このような病気をもっている場合は、定期的に診察を受け、適切な治療を行うことが必要です

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